投稿者:池畠 悠 所属塾:みやうち塾 閲覧数:258
投稿日時:2020年9月15日1:09
最終閲覧日時:2025年11月23日16:06
今日の19時からの読解基礎の授業の要約の解答をアップします。
授業中にもアップしてますが、来なかった生徒ように共有します。
まず、一つ目の文章。
こちらは諺(ことわざ)についての話です。(出典は、論理エンジン)
要約
諺は、作者という特定の個人とは無関係であり、個性が求められる文学作品とは違い、集団生が問題になる。そして、この集団性に、諺の面白さはあるのだ。
という感じでしょうか。
この文章で誤読しやすいところは、23行目の「作者は民衆自身であり」と、28行目の「集団性」のところでしょうか。
「作者は民衆自身であり」、というのは、有名人が諺を作っていない、ということではなく、そもそも有名人かどうか、作者が誰かということはどうでも良く、諺の作者には一般化された「民衆」しかいない、ということです。
最後の集団性が何を意味するのか、本文からだけでは読み取れません。
しかし、個性が必要な和歌の対義語で書かれているので、「一般的なもの」とか、「普遍性」とかと類義語で使われていると考えられるでしょう。
ちなみに、生徒のみなさんの解答です。
Aさん
ことわざは集団性があり、そこがことわざの面白さや貴重さである。
良い要約です。
文章の意図をきちんと読み取れてます。
B君
ことわざには作者がいないが和歌にはいる。ことわざは作者という特定の個人とは無関係なので、集団性があって面白い。
前半の、ことわざに作者がいない、というのをどの意味で使っているかが重要です。
というのも、ことわざも、もちろん作者はいるからです。
作者はいるんだけれども、作者が誰であるのか、ということがそもそも関係ない、
というのがことわざの集団性です。
その意味で使ってればオッケーです。
C君
ことわざは「集団性」が大事であり、そこの面白さがある。
流れは悪くないです。
しかし、流れを言葉にするところに、まだまだ伸びしろを感じます。
まず、大事、という言葉がここで適切なのかどうか。
筆者は、ことわざは集団性が大切かどうか、については話してはいないのです。
集団性は大切かどうか、ではなく、「ことわざの特徴が、集団性を有していることだ」と述べているだけです。
だから、大事という表現は、ちょっと適切ではないかな、と思います。
あとは、「そこの面白さ」という表現。
では質問です。
そことはどこでしょうか。
、、、、、、
この質問に答えられていれば大丈夫です。
しかし、今回使われている「そこの」という表現には、
そこが集団性を指していて、「集団性の面白さがある」ということなのか、
それとも、前の部分全てを指していて、
「ことわざが集団性が大事だ、ということの面白さがある」ということなのか、
それとも、「そこの」ではなく「そこに」と書きたかったのか、、、、
聞き手側に複数の「ツッコミポイント」を与えてしまいます。
現代文の解答の基本は、この文章を読んだ人であれば誰であっても納得できること。
複数の捉えられ方をされてしまう書き方はダメだと覚えておいてください。
つまり、指示語はなるべく使わず、省略も補うようにすること。
これを覚えておいてください。
今日、解答を載せさせていただいたみなさん、ありがとうございました。
そして、友達の解答を見れば、「要約を見れば国語力はわかる」と話した理由はわかってもらえたと思います。
今日書けなかった人はまた来週は書けるように。
書けた人はより良い要約を書けるように。
2つ目の文章はまた載せます!
では、明日も頑張りましょう!