すらら

投稿者:池畠 悠 所属塾:みやうち塾 閲覧数:1121


投稿日時:2019年4月12日10:21

最終閲覧日時:2024年4月27日14:21


教材紹介



すらら

(株)すららネットが開発したアニメーション型アダプティブ教材。国数英の三教科を、無学年方式(学年にとらわれずに学習すること)で学べます。すららログインページ

メリット

講師目線でみたすららを利用することのメリット、デメリットをご紹介します。

1、 生徒ごとにカスタマイズされた学びが可能になる。

これは映像授業全般にいえるメリットですが、自分のペースで見たい動画を選べることはとてもいいことだと思います。普段の学校の授業ではなかなか自分に合わせて学習することが難しいです。しかし、映像授業であれば自分の好きなときに学びたい単元を学習することができます。また、理解度だけでなく、時間や場所にとらわれない生徒にカスタマイズされた学びが可能になります。

2、 すららが生徒の弱点を最適化してくれる。

これがすららにはあって他の映像授業にはない一番のいいところだと思います。映像授業では生徒は自分のペースで高品質の授業を学ぶことができます。しかし、自分の弱点を他の人がフィードバックしてくれることがないです。その為、間違いに気づかないまま進めてしまったり、自分で何が分からないのか判断できないまま進めてしまいます。一方、すららでは生徒の理解度に応じて復習項目を選別してくれます。各ユニットの後にドリルがあるのですが、このドリルでの正答率に応じて生徒の弱点を判断します。そして、復習すべきユニットを選定してくれるのです。

3、 演習量が多い

映像授業のもう一つの弱点として、問題演習が少なくなることがあります。勉強において大切なことは、インプットした知識をアウトプットにより活用することです。教科書をただ読むのではなく、問題を解くときに記憶は定着していくと思います。通常の映像授業では、どうしてもこの問題演習が少なくなりがちです。しかし、すららでは、各単元ごとに理解度を測るドリルがあるため、問題演習も多くこなすことが出来ます。

デメリット

1、 カスタマイズに限界がある

生徒毎にカスタマイズするといってもまだまだ限界があります。例えば、英語の並べ替え問題が分からなかったときに、本当の課題が国語の文法の理解にあったとします。しかし、英語から国語の領域まで戻ることはできません。また、学校のテストに合わせて勉強する際も少しやりにくいです。授業動画を早送りしたりスキップすることは自由に出来ます。しかし、自分の勉強したい内容がどの単元で、どのレクチャーを見ればいいのかまではすぐには分からないので、テスト範囲をピンポイントで勉強したいといったときにはあまり適していないです。

2、英語の読解がない

会話分を読んだりする問題は多くあります。しかし、入試に出てくるような長さ、難易度の英文は出てこないです。そのため、長文に関しては別途対策が必要です。(代わりに、リスニングは充実しています。)

2、 書かなくなることの弊害

パソコンを使って学習する際もう一つ気をつけることは、書かなくなることです。特に、数学で途中式を書くことや単語を書くことをめんどくさがってやめてしまう生徒さんも多くいます。別に頭で分かっているからいいという人もいますが、それは違うと思います。勉強の基本は単に答えが合っていることではなく、どういう過程で解答に至ったのかという根拠を明確にすることです。その思考の過程をきちんとノートに見える化することで、問題の解き方に再現性が生まれます。自分が何故その問題を解けたのかを言葉に出来たときに初めて、問題を理解したと言えるのです。また、手を動かして書くことにより、覚えやすくなることも忘れてはいけません。人は五感を使って記憶した方が、より記憶が定着しやすくなります。(単語なども書いたり、声に出したりしたほうが覚えやすくなると思います。)この、書かなくなることの弊害は十分に注意して、インターネット教材を使って欲しいと思います。

すららは、所得格差による教育格差をなくすという大義のもとに作られた、すばらしい教材です。しかし、どんな素晴らしいものも使い方次第では機能しなくなってしまいます。そのことを十分理解して使用していきたいとものです。